伊豆で天然酵母を作り続けて50年以上という、歴史ある酵母屋さん「第一酵母株式会社」様の商品「蔵だし酵母の仕込みぬか床」のパッケージデザインを担当させていただきました。
この商品は、パッケージの透明袋に袋内にある混合ぬか、天然酵母、お水を加えて混ぜるだけで「ぬか床」が出来上がるという、失敗知らず(←ここ重要!)な「ぬか床キット」です。
ぬか床作りというと、「とても面倒」「手間がかかる」「失敗しやすい」というイメージがあると思いますが、これはとても手軽・簡単にぬか床が出来上がります。
「ぬか床」をもっと気軽に試していただきたい!という想いから、今回の明るくカジュアルな雰囲気のデザインとなりました。
表紙は広げるとA3の大きさとなり、酵母のこだわりや、一ヶ月のぬか床活用法など大充実の内容になっております。
ぬか床の原料「炒りぬか・塩・唐辛子・昆布・椎茸」はすべて国内産、酵母は第一酵母オリジナル、伊豆高原で育まれたとてもパワフルな天然酵母というこだわり。(みかん酵母・りんご酵母2種類あります。果実も、もちろん国内産。)
実際にどんな場所でこの商品が作られているのか、この商品のプロデューサーHさんにお誘いいただき、伊豆高原にある第一酵母さんにお邪魔してきました!
世界遺産「韮山反射炉」のおとなりに第一酵母はあります。
これ、第一酵母さんのオリジナル酵母を拡大した画像です。形が様々ですが、これは色々な種類の酵母が入っているということ。酵母は生きているので動いています。(よく見ると位置が変わっているのが分かりますか?)
一つの酵母だと徐々に酵母のチカラが弱まってしまうそうなのですが、こちらの酵母は様々な種類が入っているので、酵母同士の生存競争が激しく常にパワフル!熱にも強いのでお料理にも最適。
そして酵母は「マルチプレイヤー」。
酵素が一つ一つの役割に合わせて働くのに対して、酵母はその人の身体が必要としているものに合わせてカタチを変えて働くのだそうです。生きて小腸にも届きます。
詳しくは第一酵母さんのこちらのページをご覧ください。
身体は人それぞれですので、腸内環境の調子が悪い人にはそこに作用し、調子がいいけど代謝が落ち気味という人には代謝アップの効果があるなど、その人にあわせてくれるわけなんですな〜。すごい!
今話題の「腸内フローラ」ですよ!皆さん!
小腸の調子がいいとそれが脳に伝わり、気分も良くなるという訳です。機嫌良くいきましょう〜。
ぬか漬けは「酵母」の働きで出来る発酵食品です。野菜を漬ければ、野菜からの乳酸菌と食物繊維も一緒に摂れるという、なんとも理にかなったスーパーな発酵食品なんですね。
という、この一日ですっかり「酵母」に夢中な私ですが、ぬか漬けのおかげで毎日快腸です!
この日は講座+酵母料理のランチ付き!
今回の商品で漬けたぬか漬け料理の数々。「りんご」「みかん」酵母それぞれで漬けて、食べ比べもさせていただきました。
「みかん酵母」はサラダ感覚で食べられるNeoぬか漬けともいうべきあっさり系。ぬか漬けのお味や香りが苦手な方にもオススメです。
「りんご酵母」は昔ながらのぬか漬け。しっかり漬かり、味わい深いです。
パッケージの上に置いてあるのは、酵母を作るときに出来た「りんご」と「みかん」のもろみです。ここにも酵母がたっぷり。実験的にこれを畑にまいて作物を作っているそうです。
建物の中には、この伊豆の土地で酵母を発見した多田博士のミニミュージアムも併設されています。元はサナトリウムで療養中の方々に健康になっていただくための研究だったそうです。この場所の空気の美味しさはそういうことなのですね。
ここから移動し、醸造所へ。
実際に酵母作りを見学します。高台にあるとても気持ちいい場所です。海からの風が山にぶつかり下に流れてくるのだそうです。ここで発見された酵母が第一酵母さんの酵母です。
樽の中で発酵中。この中、発酵を進めるためにけっこう暑いです。
酵母が元気に活動中。ぷくぷくと気泡が出てきます。
圧搾は「ふね」といわれる特別な機械で丁寧に行われます。手間がかかるので、この方法で行っている会社はあまりないのだとか。ここも第一酵母さんの酵母作りに欠かせない行程です。
この場所に元々祀られていた社と銀杏と杉のご神木。大切に毎日お参りしているそうです。そして、今回大変お世話になった第一酵母の多田専務。ありがとうございました!
「蔵だし酵母の仕込みぬか床」で使われている天然酵母がこんな気持ちのいい環境で生まれていること。そして、第一酵母さんの「健康食」への取り組み、信条を体感できた一日でした。
本格リリースはもう少し先になりますが、その時はまたお知らせします!